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日本舞踊【京鹿子娘道成寺】舞台の裏側-5

そして、板に上がる前、ちょっと素の舞踊家としての自分を取り戻しながら、のん気に「記念撮影」に取り組んでおります。

だって、舞台上ではどんどん引き抜きをして、衣装が変わっていってしまいますから、この衣装の姿は、舞台に出る前にしか、 写真撮影ができないものですから。

日本舞踊【京鹿子娘道成寺】017

でも私の場合は、これが、自分を取り戻す、よいきっかけになっていたりもするのです。

そしてもうひとつ、舞踊家として大切なこと。

フルにメイク・衣装・鬘・烏帽子をした状態での、自分の「目力」のチェックを、密かにしていたりもします。

「目力」は、私が舞踊をする上で、最も大切にしているもののひとつです。
ときにどんな所作よりも、演者の目は、雄弁に多くのことを語ってくれたりするからです。

どんなに離れた場所、客席の最後列のお客様にも、その舞踊家の目が、生きているか死んでいるか、不思議なことに、 分かってしまったりするのです。

そして、その「目」に蓄えられた、多くの感情や力は、それひとつで、お客様の心をつかんだり、放したり、できてしまうものなのです。

この写真撮影では、すべての準備が整った状態で、カメラを見据えながら、いろんな目の表情を創り出してみたりして、 自分の内側から沸き起こる「目力」の最終チェックをしてみます。

 

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