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日本舞踊【京鹿子娘道成寺】舞台の裏側-12

日本舞踊家としての命を燃やす尽くすように、表現者として、最大限のメッセージを踊り尽くすことを目指した舞台の幕が、 静かに下りていきました。

そして、緞帳[どんちょう]のこちら側では、一瞬の静寂が訪れます。

舞台の幕が上がった時と同じような、静寂の一瞬です。

幕が降りた静寂の一瞬、日本舞踊家としての自分に戻って、こんなことを想います。

自分の演技が良かったのか、悪かったのか。
お客様に伝えることができたのか。
想いをともにすることができたのか。

燃え尽きて、真っ白になった頭の中で必死に想いを巡らせます。

日本舞踊家として、踊り終えた充実感と、
伝えきれてないのではという不安感を、
体力の限界を超えたこの一瞬の中で、
必死になって考えようとします。感じようとします。

表現者として、もっとも充実した一瞬でありながら、もっとも“飢えた”感覚に襲われる一瞬でもあります。

 

 

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